傷害保険について

傷害保険も意外に身近な損害保険の商品ですが、あまり意識されないとか生命保険とごっちゃになってしまっている方もおられるようです。 傷害保険にも多くの保険種類があり、それぞれに支払われる条件が異なっているため非常にわかりにくいという部分があるかと思いますので簡単に概略説明を行なっています。

スポンサーリンク


傷害保険について


ページ内リンク


普通傷害保険>・交通事故傷害保険海外旅行傷害保険
国内旅行傷害保険その他の傷害保険


火災保険、自動車保険に続いて今回は傷害保険について取り上げてみたいと思います。

ここでは、細部にわたっての説明は省略して、なるべくわかりやすく概略を書いていきたいと考えます。 傷害保険と生命保険の決定的な違いは、傷害保険では基本的に海外旅行傷害保険を除いて病気をカバーすることは出来ないという点です。損害保険の商品の中で病気もカバー出来る保険として「所得補償保険」というものがありますが、これについては別の機会に取り上げたいと思います。

病気部分をカバー出来ないという点が、生命保険と比較してあまり有利でないというようなイメージがあるのか認知度がもう一つというところかも知れませんが、なかなかどうして結構役に立つ保険ということが出来ます。 簡単に言ってしまうとケガ(事故・災害)によって死亡、あるいは後遺障害が残ってしまった時や、そのケガによて入院、通院といった場合に保険金が支払われるというものです。

後遺障害の認定の範囲については概ね生命保険の傷害特約より幅広く、その障害の程度によって支払われる後遺障害保険金は、保険金額(死亡保障の額)の3~100%となっています。また顔面に障害が残るというような時に、同じ程度の障害でも女性の方が男性より保険金の支払い額が多いというような細かい規定があります。

入院については、初日から免責日数などはなく、入院した日分から支払われます。また通常その期間は事故発生日より180日となっています。ただし,特約によってもっと長い期間の設定も可能です。

通院については、入院とは関係無く、実通院日数が支払われることになっており、事故発生日から90日間となっています。しかし、この点については日常生活に支障があるということが前提であり、なんでもかんでも支払われるということではありません。

生命保険のように退院後の通院に対して支払うというような条件がないことから、大きなケガでない場合にも支払われる可能性が高いという点で便利ともいえます。

足の骨折等でギプス固定をしている期間は入院に準じるというケースもあるようです。

傷害保険においては、その事故がという条件を満たしていなければ支払われることがありません。

つまり、突然に、たまたま、外的要因として事故が発生した場合に限るということですね。したがって例えば風呂場において脳卒中で倒れて、その結果転倒して骨折したというようなケースは支払われないということになります。

また、傷害保険については基本的に絶対的免責事項といって、故意、自殺、酒酔い運転、無免許運転、心神喪失状態、薬物中毒、犯罪または闘争行為、戦争、暴動、地震、噴火、津波、放射能汚染等による事故については支払われません。

あと、モータースポーツ(レース)に参加中とか山岳登はん、スカイダイビング、スキューバダイビング、航空機の操縦などといった危険なスポーツを行なっている時に起きた事故は通常支払われません。 これらのスポート等については、別途にそれらに対応する傷害保険が用意されています。

だいたいざっと思いついた点をあげても、以上のようなところです。 以下については、主だった各傷害保険のポイントを書いてみます。



  普通傷害保険

全ての傷害保険の基本となるのが普通傷害保険です。先ほどの絶対免責事項以外の事故であれば、概ねなんでも支払われるというものです。

交通事故は勿論のこと、日常生活における様々な事故、お仕事中の事故、と支払い対象になり、生命保険、労災保険、健康保険や被害事故における賠償金などに関係無く死亡、後遺障害があればその保険金が支払われます。

また、入院、通院も充実しており保険料は年齢性別に関係無く一定です。

というようなセールストークが出来そうですが(笑)まさにケガについてはオールマイティな保険といっても過言ではありません。

死亡・後遺障害500万円、入院日額5,000円、通院日額3,000円程度であれば、年間保険料は1万数千円と思われます。生命保険で不足している部分の追加保障とかに最適なものと思います。

基本的に掛け捨ての1年更新というものです。この保険をアレンジして家族全員を対象にした「家族傷害保険」とか、積立型にした「積立傷害保険」とか「積立型家族傷害保険」などが各社から発売されています。積立型は複数年度の契約となっています。

また、入院支払い日数を長くする特約や危険なスポーツを日常的に行なう場合の割増保険料、また逆に勤務先等で勤務中は保障があるという場合は、勤務中は保障されないという条件で保険料を安くしたりといろいろアレンジ出来ます。

契約者の職業によって、ケガをする確率の高い危険な職業に従事されておられる方は保険料が高くなってしまうのはやむを得ないことです。



  交通事故傷害保険

この保険をご存知の方が圧倒的に多いかも知れません。交通事故が多発するようになった頃に発売されたものと思われますが、そのネーミングからなんとなくインパクトのあるものなのかも知れません。

なにかのはずみで知らない間に契約していた(たとえばクレジットカードにおまけでついていたとか、職場で団体契約をしていたが忘れていたなど)とかなどの場合もありますので契約を確認しておくことが大切です。

その名の通り、交通事故による傷害をカバーするというもので、いわゆる交通事故、交通乗用具(自転車等を含みます)に搭乗中、道路を歩行中に建物から物が落下してきた時、それに建物火災による事故の場合に支払い対象となります。

支払い事由が限定されるということから、保険料は普通傷害保険に比べると大幅に安くなっています。ですから追加保障にという意味では良いかも知れませんが、内容を把握して契約するという必要があると思います。

普通傷害保険と同じく、家族を対象にしてさらに積立型にしたという「積立ファミリー交通傷害保険」は一時損保会社の大ヒット商品でした。



  海外旅行傷害保険

海外に旅行されたことのある方は、ほとんどの方が契約されたことがあると思います。多くは旅行代理店が窓口となって販売されているようです。また空港の自動販売機などで契約された方もあるかも知れません。

旅行に出発するために自宅を出発してから、自宅に戻るまでの間の保険です。

内容的には普通傷害保険と同じですが、海外旅行傷害保険には海外で病気になった時の危険がカバー出来るようになっています。
なぜなら海外では健康保険が使えず、また治療費が異常に高いことから突然の病気にも対応する形をとっています。
また多くの場合、携行品特約などの特約がセットされており、携行品の盗難・破損などもカバー出来るようになっています。

慣れない海外でのトラブルには、言葉の問題もあることから、多くの保険会社は各アシスタンス業者と提携して、現地での対応が出来るような体制をとっています。

保険料によって保険内容にばらつきがあることから、パンフレット等で内容を確認しておくことが大切です。また保険証券は大抵パスポートに似たような形状やカードのようになっていますので、旅行の際に忘れず携行することもお忘れなく。

特に携行品の事故は非常に多い傾向にありますので必ず携行品特約についての確認をしておかれるとよいでしょう。



  国内旅行傷害保険

海外旅行傷害保険の国内版というものです。国内旅行ということから病気についての補償はありません。同じく、旅行に出発するために自宅を出発してから、自宅に戻るまでの間の保険です。

容的には海外旅行傷害保険同様に様々な特約がセットされています。例えば、乗っていた飛行機や船が行方不明になってしまったなどといった場合、あるいはなんらかの事故で警察、救援隊が出動するというような事態になってしまい、それに伴なって発生した捜索費用とか、家族が現地に赴くというような救援費用等が支払われるようなセットになっています。

容的には同様に様々な特約がセットされています。例えば、乗っていた飛行機や船が行方不明になってしまったなどといった場合、あるいはなんらかの事故で警察、救援隊が出動するというような事態になってしまい、それに伴なって発生した捜索費用とか、家族が現地に赴くというような救援費用等が支払われるようなセットになっています。

保険料も非常に安価なことから、安心料として契約される方が多いようです。海外旅行傷害、国内旅行傷害とも身近な代理店さんから契約すること可能ですから、相談されると良いと思います。



  その他の傷害保険

傷害保険には様々なバリエーションがあり、いろいろな専門的分野の傷害保険が販売されています。学校、幼稚園における生徒や児童を対象にした保険、レクリエーションの時の保険、イベント開催時に主催者が入場者に対してかける保険等など本当に幅広く活用されています。

また、よく聞かれるゴルファー保険、テニス保険、釣り保険、スキー保険などといった保険も傷害保険をベースに賠償保険、用具類についての動産総合保険というものがセットされたものです。

傷害保険は突発的な出来事に対して備えるという意味で、その時その時に比較的安い費用で危険をカバー出来るという意味で大変に便利な保険であるといえます。

個人ベースでも、もっと傷害保険を理解されることによって、また上手く生命保険と組み合わせることによってより多くのリスクに対応したプランが出来るといえるでしょう。



スポンサーリンク


■ カテゴリーコンテンツ


■ スポンサーリンク


ページのトップへ戻る