やさしい保険入門①

生命保険加入を検討するにあたって、わかりやすく説明するため会話形式のシミュレーションを行なってみました。その第二回目です。

スポンサーリンク


やさしい保険入門②


Q:この前はありがとう。 保険スクエアBang!生命保険資料取り寄せというサイトね、早速アクセスして資料取り寄せをやったら、ほんまにすぐに何種類かのパンフレットが送られてきたわ。で、いろいろ検討したんだけど、結局、とりあえずは入院保険の終身型にしてみようかな?って思ってるの。今の保険が切れるのはもう少し先だから、その時に合わそうと思って…。

A:うん、いろいろ検討してみて、自分の考えにマッチするものを選ぶとええやろ。保障が途切れないように新契約のタイミングを合わせたらいいね。終身型を選んだということは、10年更新型のように更新時に保険料が上がらないということやね?


Q:そうね。どうせ払い続けるんだったら、そのほうがいいか?と思ってね。

A:まあ、まだ若いしね。保険料も安いし。とりあえずはそれでいいと思うよ。子供出来たらまた考え直さないといけないけど、その時は今の契約はそのままで、別の契約を考えたらいいからね。個別に契約するというのは面倒のようだけど、結局はそのほうがええねん。不要になったらいつでも解約出来るしね。


Q:いろいろセットになっている保険の方が便利かと思ったけど。一概にそうとは言えないのね。

A:いわゆるセットものというやつは、主契約といってメインになる保険があって、それに特約という形で付けているものがほとんどなんや。一見便利そうやけど、それらの保障額が、契約する人の考えにマッチしていないという場合もあるし、特約を付けるについては保険会社がいろいろ条件をつけていて、うまく機能しないものもあるからね。僕はバラバラを勧めてる。要は保険証券と、保障内容の管理が出来たらいい。クリアフォルダなんかにまとめて収納しておくと便利やね。ついでに保障の明細書を作って入れておいたら一目でわかる。


Q:こないだ武さんがくれたExcelのシートね。面倒くさいと思ったけど、まとめるということを自分でするとよくわかるもんね。ところで、今日は、こないだも言ったけど彼の保険のことなのよ。

A:おお!彼なあ、どういうものに契約してるのかわかった?


Q:保険証券をみたけどよくわからない。ごちゃごちゃといっぱいなんか書いてあってね、終身保険が300万で、あと死んだら合計でいくらとか入院したらいくらとか…。そうそう、死んだら毎年いくらかずつ年金みたいに払うということもあるみたい。

A:それは収入特約とか、まあいろんな名称が付けられてるんやけど、早い話がいっぺんに保険金をもらうより、毎年ごとに分けて支払ってもらったほうがいいと考える人向きやね。
というか、保険会社が勧めている。保険会社にとっても一時に支払わなくてもいいしね。人間、持ち慣れない大金を持つとロクなことがないという事例もある。
ただ、そのタイプの保険金には雑所得としての税金がかかるケースがあるので、注意が必要やね。
ほんで、現在の契約は主契約というのが300万円の終身保険で後は全部特約ということや。


Q:じゃ、ダメなの?。

A:ダメというより、前も言うたけど、その保障がほんまに必要か?ということや。子供の予定はどうなの?


Q:そんなんわからへん、子供といっても育てるんは大変やし…。まだ考えてない。もしかしたら作らんかも知れないし…。

A:そんなこと言うてるから、少子化に歯止めがかからんのや!少子化は年金などにも影響をきたすしな…。ま、そのことはまた別や。


Q:だって、子供にはお金がかかるやん。私もまだしばらくは子供はいらない。

A:まあ、それは人それぞれやからなあ。しかし、そんなんで子供の予定がないというなら、そんな保障が要るか?ということや。ところで彼ってサラリーマンやった?


Q:ううん。なんていうの職人さん。まあいえば建築関係かな。

A:どっかに勤めてるの?


Q:勤めてるというか、仕事をもらってる。自分で確定申告してるみたい。

A:それじゃ、自営業(個人事業主)ということやな。もし、病気とかケガで仕事を休んだら収入は?


Q:無し!だから困るのよ。で、入院保障とかを増やそうとか…。

A:しかし、必ずしも入院ということではなく、自宅療養をしても仕事が出来ない可能性もあるやろ?あんたの生活は、彼の収入とあんたの収入でやってるわけやな?
いままでの話でいくと、当面、子供の予定はない。ということは彼にしても大きな死亡保障は必要ないということになる。もっともあんたが、もし彼に万が一という場合に大金が欲しいということやったら別やけど、そんなことはまあないやろ(笑)
第一、現状では正式に結婚していないということもあるので、死亡保険金の受取人が第三者もしくは内縁ということになって、保険金額によっては引き受けない会社もあるやろ。
それはともかく、当面はいくらかの死亡保障、入院時の保障、それにもし病気、ケガで仕事を休まなければならんようになった時に収入の補填を考えるのが先決と違うかね。


Q:収入の補填?そんな保険があるの?

A:あるよ。所得補償保険というてな。これは自営業、特に一人親方とかフリーで仕事をしている人には不可欠やと考えてる。
だって、働けなくなったら即収入が途絶えるんやで。サラリーマンじゃないんだからね。おまけに入院でなくても通院治療で自宅療養をしていても支払われる。死んだ時のことを考えるのは当然やけど、病気で死ぬ可能性はきわめて少ない年齢や。おまけに現状では大きな死亡保障は必要ない。とすれば、病気・ケガで収入が途絶えた時のリスクを考えるのが先決やないか?


Q:ふーん、じゃ、仕事を休んだら今の収入を保険で払ってもらえるんや。

A:まあ簡単に言うとそういうことになる。しかし全額やない。


Q:どうして?保険料を支払うんだよ。彼は一日出たら15,000円の収入って言ってる。だったら仕事を休んだら15,000円支払ってもらえるんでしょ?

A:ところがそうはいかない。というのは、仕事をしたら一日15,000円を稼ぐかも知れないけど、現場に行く交通費、ガソリン代やな。とか、仕事に関連していくらかのお金は使うやろ?いわゆる経費や。仕事を休むということはその金額は必要なくなる。
また、仮に1ヶ月休んだとしたら、その必要経費は要らなくなるやん。たとえば、一日15,000円稼ぐけど経費として5,000円かかるとしたら、一日あたりの正味の収入は10,000円ということになる。
それやったら問題なかろう。ってことや。


Q:だけどそんなのわからないんじゃない?

A:なんのために我々の仕事があると思う?傷害保険なんかでも実収入についての調査とかの依頼がくるやろ?保険金を請求する時に保険会社といらんトラブルを防ぐ意味でも、かける時にきちんとしとかなあかんねん。
契約時にええかげんなことをしてるから後でもめるんや。それで、もし、保険会社がおかしなことを言うなら戦ったらええねん。


Q:なるほどねえ…。じゃ、相談してみるわ。それって保険料高いの?

A:建築関係の職人さんやと、事務職と比較すると高い。なぜかというと危険度が高いからや。万が一そういう事態になっても1ヶ月くらいなら貯蓄を取り崩してもなんとかなるというなら免責日数、つまり保険金の支払いを受けることが出来ない日数を長くしたら保険料は安くなる。


Q:ありがとう。じゃ、相談してまた言うわ。その時はまたよろしくね。

A:いろいろあるやろ。きちんと整理していかないとあかんねん。




今回のポイント

加入者、契約者にとってどのようなリスクがあるのかという点を絞り込む。優先順位を付けてそのリスクに対応する保険商品を選択するという整理が必要になります。そのために、細かな部分を書き出すなりして話し合うことが大切です。大切なお金を支払って保障あるいは補償を買うわけですから当然ですね。



やさしい保険入門①<<・>>やさしい保険入門③
※当ページの内容は2016年12月18日に一部加筆しています。




スポンサーリンク


ページのトップへ戻る